*ポットラック(持ち寄り)形式のパーティにしますので、1500円分のドリンク、軽食をご持参ください。または、参加費として軽食・ドリンク代の一部をいただく場合がございます。お気軽にお問い合わせください。
本書の『おわりに』からの抜粋文
共同研究を通じて成し遂げられた成果は何だろう。学術的な貢献などは、希望的な観測に基づきこれからの読者に託すしかない。しかし、執筆陣にとっては、自らの立場と行動する原理を再確認できたのではないかと思う。また、これから卒業論文・制作を含む研究活動に取り組む人にとって、まずは歩いたり、モノやヒトに触れることから問題意識を発見することの大切さを伝えられたのではないかと思う。そして、平和の風景を描くために「越境」「共生」「和解」の姿が活用されることを楽しみにしたい。
何よりも、私たちは異なる専門領域のメンバーが越境してこの共同研究プロジェクトを立ち上げた。にもかかわらず、これほど共鳴しあうことができた理由には、だれもが大切に思う「現場」がそれぞれに存在していたこと、そして「対話」を大切なアプローチに捉えていたからではないかと推察する。現場と対話。この二つのキーワードも忘れないでほしい。
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『越境する平和学―アジアにおける共生と和解』
http://www.hou-bun.com/cgi-bin/search/detail.cgi?c=ISBN978-4-589-04031-2目次
はじめに―「越境による共生と和解」の平和学を目指して
序章 新しい平和学の模索ー日本平和学会の動向をふまえて [金敬黙]
第 Ⅰ 部 現場から考える平和学の方法
第1章 なぜ越境、共生、そして和解なのか? [金敬黙]
コラム1 私の脱北者支援NGO活動 [金敬黙]
第2章 分析の視点と方法―現場の多様性を把握するアクション・リサーチ [金敬黙]
コラム2 エスノグラフィー―関係性の探求 [森本麻衣子]
第3章 越境・共生・和解の「見える化」―問題の発見とドキュメンタリー制作 [野中章弘]
コラム3 私とAPI―小型ビデオで世界を変える [野中章弘]
第 Ⅱ 部 平和への視座
第4章 都市における多文化と共生、そして境界ー新大久保の「街歩き」 [金敬黙]
コラム4 私の研究で知りえたことの表現と節制 [金敬黙]
第5章 平和の担い手としての越境人を育てる―在日コリアンの生の軌跡、アイデンディディ形成から考える価値としての越境 [鄭康烈]
コラム5 私の学校遍歴―朝鮮学校、日本の公立学校、コリア国際学園 [鄭康烈]
第 Ⅲ 部 平和へのアプローチ
第6章 歴史認識と和解ー中国人サバイバーの戦争の記憶を聴く [森本麻衣子]
第7章 平和を創る主体の育成ー埼玉県藪駅周辺での「フィールドワークを歩く」行為を通して [南雲勇多]
第8章 映像平和学への挑戦―カレン難民の越境と共生を考える [直井里予]
対談 「平和のための私の役割」 [安田菜津紀×金敬黙]
おわりに
[執筆者紹介]
金 敬黙(早稲田大学 教授)
森本麻衣子(カリフォルニア大学バークレー校博士後期課程在籍、アジアプレス・インターナショナル)
野中章弘(早稲田大学 教授、アジアプレス・インターナショナル代表)
鄭 康烈(一橋大学大学院 博士後期課程在籍)
南雲勇多(東日本国際大学 特任講師)
直井里予(京都大学 連携研究員、アジアプレス・インターナショナル)
安田菜津紀( Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル)所属 フォトジャーナリスト)
